ERUKロゴ.png
ay_bnr234.jpg

2017年06月21日

大会3日目 オーバーキャストに苦しむ

確かに予報されていた通りの天気になってきた。
朝から快晴。

s_DSCN2821.JPG

選手たちの動きも朝から早いのです。
昨日とは違い、標高の高いT.O.(離陸場)からのスタート。
ここは練習日に飛びに来たT.O.。しかし、ここから130人が飛ぶには狭い。
案の定、T.O.へ入るのにゲートが作られ、昨日のトップ15人と女性パイロットの後にしか出られないという
ことに。
あー早く飛びたいのに・・・・。

s_DSCN2829.JPG

この日のタスクは90q。
最初にT.O.の山から10q程離れたターンポイントまで北上し、その後T.O.からさらに南側のターンポイントに戻ってきて、
また北上しながら平野へ、あとは風を背負って南東へ行くというタスク。
やはり、天気予報は好転している様子。

s_DSCN2831.JPG

あとは準備も万全。飛ぶだけ!なのに、なかなか離陸時間が決まらない。
どうやらNisの空港へ降りる飛行機の時間を待っているとかいないとか。

空にはもうおいでおいで〜と呼んでいる雲があるのに・・・・・。
ようやく時間がきまり、T.O.のゲートにさっさと並ぶも、今度はトップ15と女子のプライとリティが
先だという。あぁ、そうじゃないかとそれより早く出てしまおうとさっさと準備していたのに・・・・。

そこからさらに飛ぶのに40分くらい待たされる。
上にはもう先に飛んだグライダーが高度を上げていく。

私の周りのパイロットも焦れてイライラとしてくる。

ようやく順番になり、離陸。
しかし、最初にでた選手たちにあったような上昇はなく、弱い上昇でゆっくり上がるしかない。
スタート時間までもそんなに時間がないのに。

ようやく雲の高さまで上がるが、既に大きく風上の沖のほうでスタート時間を待っている集団の場所まで
行って上げなおす時間的余裕はなく、少し北上してスタートライン近くの空域で待つ。
しかし、サーマルが本当に弱く、上がるか上がらないかのサーマルにのって高度を維持するのみ!

スタート時間になって、北上開始。
既にオーバーキャスト(上昇気流が活発過ぎて雲が発達し、空を覆ってしまう状態。)してしまって、上昇が
ほとんどない為、先頭から少し下がって先に進む。

s_DSCN2834.JPG

最初のターンポイントに到達したとき、先を行くヤッセン選手から順に、ロケットの発射のような上昇に乗るのが
前に見え、一気にスピードを上げていく。
それに続くグライダー達も上昇開始。

私も!!とその下に入るも「あれっ???」
弱い上昇しかない。

私より100mほど高度の高いグライダーはその上昇に入れた模様。
バブル(泡状)のサーマル。
それに入れなかった私は、ここで上昇するのに時間がかかってしまう。
バブルは一回上昇してしまった後にまた同じように上昇の塊が出ることがある、
それまで待つか、先に進むか・・・・。

しかし、進む先は完全にオーバーキャストしてしまって上昇の気配さえない。
やはり、この場所で上昇しなおさないと。

ここで先頭を行く集団に完全に遅れてしまった。
しかし、慌てても仕方ない。

P3450329.JPG

弱いコンディションならながいタスク中、まだ遅れを取り戻すチャンスもある。
そう言い聞かせてまずはじっくり高度を高めることに専念。

この日はほとんど廣川選手と行動を共にしていた。
お互いにサーマルを見つけあっては上昇し、そしてようやく南下していく。

s_DSCN2839.JPG

先には次のターンポイントを取りに行く遠いところのトップグループが雲の高さまで上げている。
あそこには追いつけないな。
それどころか、そこにたどり着く前に一度上昇しないといけない。

まだ対して距離を飛んでいないのに、やたらと時間がかかる

第2集団を形成していたグループに追いつくことができ、そこでなんとかかんとか上昇をしてその先の
ターンポイントに向かう時には既にトップグループは再び北上していくのが見えていた。

展開的には苦しい。
というか、上昇がとにかく弱い。

P3450319.JPG


ターンポイントを取って我々も北上!!
というところでまたしても高度が低く、T.O.近辺の山へ。
ここでまた上昇するまでに時間がかかる。

20機近いグループが上昇しあぐねておなじような空域にたまる。
あがるとも上がらないともしない空域の中、ようやくいい上昇に入って高度を上げるのに
また30分近い時間をロスしてしまった。

そこからは平野に。

先のグループを探すが、一向に見えない。
もうだいぶ進んでしまったのだろうか。
仕方ない。自分の今のポジションで効率よく飛ぶしかない。

進む方向は曇っているがそこから西方向には明らかに雨が降っているカーテンのような景色。
あれが迫ってきたらいやだな。
そう思いながら進む。

途中弱い上昇に当たり、高度を少し回復するが、上昇に力なく、それほど高度も上がらないので、
見切って先に。

平野を飛んでいるので、先に行く集団が見えそうなのに一向に見えない。
それほど離れてしまったのだろうか??

新しいグライダーは滑空性能も素晴らしい!
その滑空性能が一番いいスピードを探りながら飛んでいくが、高度は少しずつ少しずつ落ちていく。

ターンポイントをとって切り返す。
私の前にいた数機はその付近で高度が尽きて着陸していく。
私も余裕などない。

その先に1機だけ、上昇しているグライダーを発見。
何とかその下までたどり着くが、高度差があるその下にはもう上昇がない。
最後の高度を使ってそこまで行ってしまった私はもうどこにも行けず、その場に着陸。

振り返ると、共にいた集団が全員同じ近辺に着陸している。
実は先に行った集団も同じ周辺に降りていた。

s_DSCN2847.JPG
同じ場所に降りてしまったJost選手

どうやら私が最後に見たグライダーだけが最後のサーマルを捕まえ距離を稼ぎ、さらに20q程進んだらしい。
ゴールができないレースはどういった内容であれ、悔しい。

降りた場所は、本当の意味での「田舎」
ここに来ると、日本の田舎の都会さがわかる。

携帯が圏外で、集落まで歩いていくも、人の気配がない。
ようやくいたおじいさんと話そうとしても私はサッパリコミュニケーションが取れない。
Jost が話をして(Jostはスロベニア人で、セルビアとは言葉が近いのだという)この村には
何もないから数キロ移動した町に行かないと何もないよということ。

s_DSCN2850.JPG

しかし、30kgのグライダーを担いで5q以上の移動は得策でなく、その場で回収を待つことに。
結局この日帰ってきたのは21時を回っていた。

どうも明日はもっとコンディションがよくなるらしい。
それを期待してこの日は眠りについたのでした。




posted by Yoshiki at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月20日

競技初日! 強風と戦う

晴れ間が戻ってきました。
回復傾向にあるといっていた天気予報は間違いなかった様子。

s_DSCN2795.JPG

9時の集合で、選手たちはフライトモードに。
T.O.までは軍の協力のもと、グライダーだけは
軍用車のトラックで兵士が運んで行ってくれます。

s_DSCN2796.JPG

ごついトラックだ。

s_DSCN2798.JPG

この日のT.O.は練習日に飛んだところではなく、
Nisの町に近い北向きの斜面。
T.O.にはついたものの、風がサイドフォロー(横から追い風)
なんだか怪しい風向き。

s_DSCN2800.JPG

とにかく天気もいいので準備だけはしっかりしていきますが、
どことなくまったりした空気。

s_DSCN2803.JPG

しばらく待ち時間があり、その後タスクが発表されました。
Task1の内容は69.23q。
強い北風を考えてスタートは一度南下し、Nisの町方面に3q程北上してからは、
北風を受ける低い山を風上方面に迂回しながら進み、そのあとはジグザグと風を背負っていくというタスク。


s_DSCN2812.JPG

タスクの内容は『タスクの内容』から

タスク発表された時間は、既にテイクオフタイムが過ぎている。
選手たちは慌てて『ライブトラッカー』を受け取っていそいそと準備をして離陸場へ。
しかし、これまた風が弱かったりサイドから来てたりして出れない。
後ろの選手たちは焦れてきます。

そこから150mほど歩いた場所にこの時の風向きにあった離陸場があるということで、
私は待っていられずにそこまで機材の装備をしたまま移動。

離陸してみると、風は強いものの本当に安定。
サーマルも弱いので、上昇するのに時間がかかる。

スタートは離陸した山の風下。
その後戻ってくることを考えると、高度が高くないと風につかまってしまう。
なので、スタート時間が来ていても高度がないうちは動けない。

s_DSCN2813.JPG

何とか高度を人よりも高くしたが、選手たちに動きがない。
1機だけ、ヤッセン選手だけは先に進んでいるのだが、彼のパターンだと予想通り。
それに続く人はいなかったのだが、私は十分だと判断してスタートへ。

そうすると続いてくる続いてくる。

スタートを切り、風上に戻ってくるのが予想通り大変。
高度がない選手たちはどんどん高度を落としていく。
高さを取っていたにもかかわらず、私と先頭グループを形成しつつあった選手たちも高度が低くなる。
何とか最初の高度を上げた位置に戻って高度をゆっくり上げ始める。

上空には黒い雲が形成され始めている。
後ろにいたグループはそれに乗って高い高度に上げ始めている。
それでも前に進むのは高度を消費していく。

なかなか進まない状況に5機ほどが高度をそこそこに先に進んでいく。
私はその後方で高度を高くして追走。

そのほかのグライダー達は発達し始めた雲に乗って高度を上げることに専念。

私が進む先も同じような雲。
これに乗っていけば問題ない。

グライダーは調子がいい。

s_DSCN2819.JPG

この日はとにかく、風は安定している。けれど、とにかく強い。
進むのに時間がかかるかかる。

ターンポイントをその後2つとって風下へ向かい始めるが、この時、高度が低くなっていた私と
その周りのグライダー達。

山側に進む選手は風の吹きおろしにあっていたり、高度が取れずに次々に着陸していく。
私も高度が低い。

何とか山から離れたところで弱い上昇にヒット。
これで何とか高度を戻していくしかない。

旋回を始めるが、下層程風は強く、一回旋回するたびに数百メートル進む。
その割に高度が上がらない。

s_DSCN2818.JPG

それを繰り返して繰り返して進むが、上に上がるスピードが上がらない。
結局、その先で高度が無くなって着陸。

その10分後に後方で高度を高くしていた10機ほどの集団が私の上を通り過ぎていった。

27q程で降りてしまった。
トップもゴールはできず、そこから10q程進んだところでこの日は終了。

結果はよくはなかったが、明日からはコンディションがかなり良いとのこと。
この日のポイントは低かったので、問題ない。

さぁ、レースが始まりました!


posted by Yoshiki at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月12日

八海山を見ながらの戦い (国内第4戦鳴倉)

新潟の鳴倉山。ここはパラグライダーのエリアとしては有名な規模の大きなエリアです。
日本酒の名前でも有名な八海山をバックに広く大きな空域を飛べ、過去様々なドラマを生み出した
エリアです。


s_DSCN2674.JPG

10、11日の2日間で開催されたのですが、初日は寒冷前線通過による天候不順でのキャンセル。
2日目の日程に期待されました。
初日の夜には天候が回復、ストロベリームーンと騒がれていた満月もしっかり見える空。
ピンクではなかったけど・・・

s_DSCN2670.JPG

今回は私がタスクコミッティー(競技内容を決める人)に指名され、全日から天気とにらめっこしながら
2日目の内容を競技委員長と、もう一人のコミッティとともに試案。

翌日は天気予報よりもさらにコンディションがよく、空気も澄んでなんだか八海山や、ほかの山もクリアに見えて
すぐに届きそうに見えます。

この日用意していたのは60qと70q弱の2種類のタスク。
日本ではかなりのロングタスク。
ただ、コンディションとこのエリアのポテンシャルなら十分に行けるだろうという予想の元でのタスク設定。
そうはいっても、日射時間、風の入り方の予想をみて、最終的に60qのタスクに設定。

s_DSCN2679.JPG

ブリーフィング後、時間と同時に私は空へ

s_DSCN2686.JPG
海外遠征前のグライダーになれるのにも絶好のコンディション

s_DSCN2680.JPG

離陸してからすぐにサーマル(上昇)にヒット。
楽々と高度を稼げますが、思ったよりも高い高度には風が入り込んでいる様子。
風が入り始めの空は風がぶつかったりサーマルが混じったりと、時折不安定になりつつも
かっちり上昇します。

まだ少し熟練度が足りないグライダー。少しの違和感がありますが、これは新しいグライダーに乗るといつものこと。
このグライダーの癖を少しずつ自分のものにしていかないといけません。

レースはスタート後、八海山のすぐ脇まで飛んでいき、今度は折り返して反対側へ20q。
そしてその後八海山方面に戻りつつ、八海山を超えて30q行ってゴールという割かしシンプルなタスク。

しかし、その内容はシンプルではないのです。
山岳を通るとかなり起伏のある空域を通るので、飛ばし方を考えないと高度を維持できなかったり、
進むのに時間がかかったりしますし、山から離れた場所を通るには、上昇のラインを見極めていく必要があります。

スタート後、調子よくグライダーが飛んでくれるので、サーマルを突っ切って突っ切って山際を飛んでいくと、
かなり低く山間を飛ぶことに。
思ったほど強いサーマルに当たらず、これはまずいな。と高度をリカバリーする間にトップグループに抜かれ、
今度はそれを追う展開。
トップはこのエリアとの相性がいい成山選手。快調に飛ばしていきます。

s_GOPR0859.JPG

八海山からの折り返しで追いつくことができ、さらにその奥からの切り返しではまたその先に行くことに成功。
この日はトップグループは成山、小幡、荒井、平木、山下と私。そして別のコースからそれを追ってくる選手
たちもちらほら見えます。

s_DSCN2685.JPG

八海山からは、サーマルがなかなか弱い中を上昇しては進み、上昇しては進みとなかなかじれったい
展開。その中で、小幡、成山はまさかのランディング(着陸)。残りの4機で少し抜け出て最後の
サーマルに乗り、そのまま私がトップでゴールラインに飛び込んでいきました。

s_DSCN2684.JPG

ゴールまでは2時間。フライトは3時間半。
私がゴールを切っている頃には、その周辺もどんどんコンディションは良くなり、
その後のグライダー達は高い高度でゴールを切っていきます。

結果3分の2がゴールを達成することのできたレースとなりました!
(パラグライダーのレースでは着陸してしまうとその場でレースが終わってしまうい、ゴール
ラインを切れた人のみ時間得点をもらうことができる。)

s_G0010876.JPG
ゴール者たち

前回の九州大会からの2連勝!!(前回の尾神は不成立だったため)
よし、この勢いでヨーロッパに殴り込みだ!!

s_DSCN2692.JPG

大会開催における大会関係者の皆様方、お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました!!



posted by Yoshiki at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月06日

国内大会参加選手向け:GPSポイントの入れ方(NAVITER編)

パラグライダーの試合に重要なアイテム、それはGPS!!
どれだけすごい飛びをしても、誰よりも早くゴールしても、
GPSの軌跡だけがそれを証明してくれるのです。

また、今のレースはGPSにポイントを入れて飛ばないとどこがチェックポイント
なのかわからない、ついでに最後、どこから、どれくらいの高度があればゴールに
たどり着けるのか、それはGPSと経験と勘がそろわなければ勝負に出ることもできません。

そう!GPSはパラグライダーの大会にとってとても大切なマテリアルなのです!!

=========================================
さて、ここからはパラグライダーの選手、しかも一部にしか通用しない内容になります。
国内の大会では最近、事前にGPSのWaypointを入力しておくように!
というのが多くなってきています。次の鳴倉の大会はそれが「条件」のようになっている模様。
さて、そうはいっても機械に疎い人には敷居が高くなってしまうのでは???

それはこれからの課題にもなるのでしょう。大会選手の確保も必要ですが、
大会をやってくださる主催者たちも増えるようになるにはどうしたらいいのか・・・・・。

それはさておき、私が今使っているNAVITERのOUDIE4について、大会のWaypointの入力方法を
書いていきます。同じ機種を使っている方は参考までに。

*用意するもの
Naviter Oudie4(3でも同じ)
PC 
ケーブル

1.Oudieの電源を入れる

20170606_070905.jpg

2.PCも電源を入れてOudieとケーブルでつなぐ
20170606_070954.jpgPCとつながると写真のような画面になります。

3.PCにつなぐと↓のような画面が表示されます。
20170606_071009 (1).jpg


4.Waypointというフォルダをクリック!!
20170606_071021.jpg


5.JHFの大会フォームからWaypointをダウンロードします。
20170606_071111.jpg

ここから今回の場合は「鳴倉カップ」→「ウェイポイント」→J IDに自分のゼッケンを入力し、その隣の「形式」を
クリックして「Compe GPS wpt」を選択します。
そうするとwptファイルがインストールされます

6.インストールしたファイルをOudie に入れる
20170606_071137.jpg

マウスでダウンロードされたファイルをひょいっと先ほど開いたOudieのWaypointの中に入れちゃってください。
これでOudieにWaypointがはいります。

7.Waypointを設定する。
PCからOudieを抜き、通常の画面からSetting→Fileに入り、今入れたWaypoint を選択、設定します。
あーら簡単!!

==================================================

ワールドカップの場合、大会中貸し出されるGPSには、タスクが決まった後、通信でそのタスクが送られて
来ます。もっと簡単で確実にタスクが配信されるようになるといいんですが・・・。
そのうちなりそうな気もしますが。

正直、こういうところで飛ぶ前に心配がないようにして試合中はフライトに集中したいところです。

posted by Yoshiki at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月30日

尾神の空は・・・・

大会の2日目。
夜に雨が降ったようで、湿気ていて、雲が多い朝。
雨は上がっていますが風が強く残っている。
昨日は早く寝て早くに起きたので、一度歩いて山頂に登って朝フライトを楽しもうと
考えていたものの、飛べる風域ではなく、なんだかトーンダウン。

美味しい朝食をいただいて、待機時間。
風が強くてすぐに山頂に行っても飛べそうもないので、
待ち時間が続きます。

そんな間に少しだけパイロット達と話をする時間をいただきました。
主には私が知りうる最近のグライダーの傾向や、セーフティーノート。
パイロット向きの話をさせていただきました。
海外の選手や、メーカーとの話をこういう機会に広げることが、安全につながるのかもしれません。

さて、天候も徐々に回復してきて山頂へと移動。
しかし、まだ風は強い・・・・。山頂では地元のBMX、トランポリン、軽食が取れる出店が出ていて
待ち時間も飽きなく遊べます。
うーん、こういう地元と連携しての盛り上げはいいです。

15時半まで待機が続きましたが、風の弱まる予報が遅れていたため、競技は残念ながら中止となってしまいました。
ただ、風は落ちてくる予報。
多くの選手たちはキャンセルと同時に下山していきましたが、私は少しでも飛びたいと思い、予報を信じて待機。
キャンセルから10分後には飛べるコンディションに。

ENZO3.1.jpg

新しいグライダーが来れば少しでも多く飛んで、このグライダーをものにしていきたい。
特にあと2週間後にはヨーロッパの試合が始まります。
いくら前のグライダーの後継機とはいえ、同じではありません。
ブレークの効き、アクセルの軽さ、グライダーの動き。
それらをしっかり感じて、自分のものにしていかないと!!

ENZO3.3.jpg

以前のグライダー(ENZO2)に比べると、アクセル時のスピードは格段に上がっています。
翼の硬さも前より上がっている??
それだけに潰れたときにどうなるかはまだわかりません。
もう少し、このグライダーを知るには飛ぶ必要がありそうです。

ENZO3.2.jpg
※写真は阿知波選手が撮ってくれたものを拝借しました。

尾神エリアの大会は残念ながら不成立になりましたが、新型機の最初のフライトができて
充実。大会関係者の方々、ありがとうございました。

6月10,11日は鳴倉での試合、そしてその翌週にはいよいよヨーロッパです。






posted by Yoshiki at 09:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月22日

ワールドカップフランス

土曜日からフランスのCoeur de Savoieというところでワールドカップが開催されています。
日本からは常連の廣川選手、日本の次世代トップクラスの岩崎選手、そしてこの大会で選手復帰なのか?
日本を代表する扇沢選手の3人が出場しています。

私は今回は日程が合わず、また、トレーニングも兼ねて6月からに照準を絞り、今回は参加していません。
なので、今回はワールドカップをしっかり観戦して、各選手の飛びを研究しようと思います。

さて、パラグライダーの大会をどうやって観戦するのか。
それは現代の通信技術とネットシステムに感謝です。


選手たちは安全を確保するために、誰がどこにいるかを試合中分かるようにライブトラッキングというGPSシステム
を持つことになっています。これは大会側が準備して毎日選手たちはこれを受け取ることが義務付けられています。

そのシステムを見ると、試合中のライブ映像が画面に配置されているのです。

PWC.jpg

選手たちの動きを見ながら、「なるほど、これを狙いに行ったんだな。」「この選手はやっぱりこういう飛びをするのか」
「こうして飛んだほうがろすが少ないな。」と勉強になります。
勿論、妄想の中では私もその中で飛んでいて、自分だったらこう飛んでいたな。とそこに入り込んでしまっているのですが。

レースに参加できていない自分がとてももどかしい。
いや、でも次のレースでこれが生きてくるであろうと思います。

昨日はフランスのLucの飛びが素晴らしかった。
恐らく渋かったコンディションの中、彼は中盤から攻め続け、最後までトップを守り続けた。
彼は先日奥さんを亡くして、しかも今回デビューした新型のグライダーも完成にこぎつけなくてはならず、
しかも選手としても一流で、彼のメンタルは強い。

また、注目はイタリアのアーロン。彼はXALPSに勝つために本当にコツコツと努力をしている。そして
昨年から本当に飛びが冴えていて、常に上位にいる。今日のトップは彼だった。彼の飛びは一言で言うと賢い。
周囲を本当によく見ていて、勝負どころがうまい。

あと4日の試合がどんなふうになっていくのか。
目が離せない。
posted by Yoshiki at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月21日

とったどーーー!! 九州の空

九州別府から西へ30q程行ったところにある玖珠町。
大会での開催は初めての土地。

17373384_1504502939580852_1934436283_o.jpg

この土地で2017年の国内2戦目の試合が行われました。
私は九州自体、数回しか来ていないのですが、特に阿蘇から玖珠、別府にかけての地形に
非常に興味を持ちました。

テーブルマウンテンと呼ばれる山の上が平で、数万年前はここが平野だったと思われるところが、
火山活動等によって本当に独特な地形をしています。

さて、この玖珠町は「童話の里」として町を売り出しているほどに、多くの童話がある場所。
大会の離陸上になった伐株山(きりかぶやま)も、その姿から、かつて雲を突き抜ける楠木が
生えていて、大男がそれを切り倒した痕なのだとか。
その木が倒れた先が長崎(長先)だったとか。
こういった話は面白い!!

s_G0010705.JPG

さて、ともかくこんな土地での大会。初めての場所はいつでもワクワクします。
大会で使用する空域は限定的であまり広いとは言えないですが、そこからクロスカントリー(遠くまで飛ぶ)を
していけば、阿蘇や、湯布院まで飛ぶこともできるそうです。

1日目
この日はコンディションがいいとは言えない空でした。
風はテイクオフ(離陸場)の裏から入ることが多く、先に出たウィンドダミー(選手の前に風を見るために出るフライヤー)
達は、一気に上昇するものの、空域はあれあれ・・・。

選手が出ようとする時間には完全に風が後ろから・・・・。
私は2番手に準備していたのですが、さすがにこんなコンディションでは出れない。


s_GOPR0714.JPG


しかも空はなんだかどよーんとしています。
ようやく風が安定し始めて離陸するものの、今度はコンディションがしぶしぶに。
離陸後こそ何とか上昇していたものの、ようやく1q先のスタートを取って戻るともう高度はかつかつ。
それでも頑張って上昇をしていったものの、その先、山から離れると、高度は落ちるばかり。
そうはいってもその先のターンポイントを取らねば話にならない。
ギリギリ取れて帰れそうな高さで突っ込んでみるも、思いのほか滑空は悪く、
一緒にポイントを取りに行った数機とともに仲良くランディング。

こりゃいかん!!と急いでたたんでもう一度飛びに行くが、
2度目のフライトもほとんど変わらず。

結局、トップでさえ70点(1000点中)12位で終わったものの、点数差は数十点。
そして2日目

17430865_1504503016247511_1832146828_o.jpg

夜に少し降った雨が雲海を作る朝。
日が昇るのと同じくして湿った空気はこの谷から出ていってくれた様子。

17373037_1504502992914180_1167853579_o (1).jpg

九州ではこの人あり!そして次回のX-ALPSにも出場するカナダ人のリックさんが予想するこの日のコンディションは
最高!!!とのこと。

朝からT.O.にもばっちり風が入っていて、いつでも飛ぶ準備できてます!!と言っているよう。
この日組まれた45qのタスク。

s_GOPR0709.JPG

タスクコミッティー(競技内容を決める)は、できるだけ長く飛ばしたい!けど、確実に大会を成立
させたい!!と、悩みに悩んで作ったタスク。

玖珠町を東西南北往復する一見テクニカルなタスク。
ポイントは入ってくる北風が地元の人たちのいうセオリーに入ってくるのか!?

離陸後、高度を上げるのにT.O.より後ろに入るが、確かにあがるし、流される。
これはセオリー通りきた風が入っているのか?
最初のスタートは山ではなく北に向かった谷の中。

ふむふむ。
では前で高度を稼がないと。
そう思って沖へ沖へと北上。
途中途中サーマルに当たる。
がっつりと上がるわけではないけれど、もやもやと上昇帯がある。
ではもっと風上にそれがどこまであるのか??
とどんどん北上。

すると今度はどんどん下降。
しかもスタート時間まで時間が無くなってきた。

「はて、地元のパイロット達がいうよりも上昇の帯は沖にあるな。」
とか思っているのと、「やばい!スタートに遅れる」
と同時に思っていながら結局上昇もできずに折り返してスタートを切る羽目に。

スタート後、2つ目のポイントを取ってまた沖へ。
トップグループになった人たちが次々と進むのをみるものの、T.O.周辺は+4m/sを超える上昇。
前にはそんな上昇はなかった。ここではこの上昇に時間をかけて問題ない。

1400mまで高度を稼いでターンポイントを取りに行く。
予想通り、先に行ったグループは少し高度が低くいっていたので折り返してきた時には追いつく。
そのまま南の山の奥のターンポイントをトップを行く4機に追いついて高度を稼がず奥に!!

しかし、北風が入っていたら荒れていそうな空域がなんだかおとなしい。
それよりもT.O.周辺が強いサーマル帯になっているらしく、後続はそれに乗って一気に高度を取り戻していく。

何とかあっちに行ったほうが山よりも効率がいい。そう思った私は高度が低いまま山の中に突っ込み強引にターンポイントを取る。
そして引き返してT.O.へ。
高く上がっていた多くのグライダーは高いまま私がとったポイントを取ってそのまま西へと切り返して
山沿いを次のターンポイントへ。

私はT.O.へ戻って強いポイントで再び高度を稼ぎながら先に行ったグライダーを観察。
なんだかやはり北風のコンバージェンスライン(風がぶつかり合ってできる上昇の帯)ができていない。
それどころか、山からの吹きおろし!?

これは高度を稼ぐだけ稼いで山から離れて直線的に向かうことが正解。
そう踏んで私はこれからのコースを山ではなく沖に取ることを決めていく。

そうすると、私の高度は全く落ちず、西に5q行ってくる往復に、山から行って先行していた人たちは
高度をみるみるうちに落とし、さらに向かい風にはまり、進むのも遅い状態。

この時はそれでもまだ山に近いラインを取っていた私、少しずつラインを沖へ沖へとずらしていく。

今度は東へ7q。
地元のローカルパイロットのグライダーがさらに沖で高い位置を飛んでいる。
ふむ、私のラインはもっと沖か。
コースを直線からやや遠回りにして谷の真ん中に流れる川の上あたりを飛んでいく。

グライダーは風の乱れで揺れるけれど、上昇音が止まらない。
よし、ラインに乗った。
それからはひたすらアクセルコントロールでグライダーを調整しながら、
グライダーとGPSをみながらの飛行。

17431803_1504502932914186_1295567077_o.jpg

周りには誰もいないので私ひとりきり。
さて、これはどういうことか、まさかと思いながらもGPSを見直す。
間違っていない。

よし、そしたらあとはこのラインでひた進むしかない。
あとは直線的にターンポイントを取っていき、最後の山の頂上のターンポイントを取るときだけ
高度を稼いで突っ込む。

旋回しない=スピードが上がる。

結果私だけはこのラインに乗れたようで、2位とは20分もの時間差をつけてトップゴール。
最初に遅れた分、冷静に対応し、自分の判断をしっかり信じて飛べた。

うん、なんだか事故前の感覚が戻ってきた。

結果。

s_P3193820.JPG

優勝しました!!
よし、この調子で成績を出していくぞ!!



続きを読む
posted by Yoshiki at 19:51| Comment(1) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月11日

2017年国内初戦

先週末、今年最初の国内戦が和歌山県紀の川にあるUPパラグライダースクールさんで行われました。
今回、私が使用した機体はOZONE社のZENO。
ブラジルでも多くのパイロットが使用した機体。安定性とスピードの速さは定評有りです。

自身で使うのは初めて。
かなり楽しみ。

DSCN2570.jpg

ということで挑んだ最初の試合。
初日はあっという間に終わってしまうタスクで、サーマルも強く、重めでウェイトを設定して
正解。グライダー特性がよくわからないものの、グライダーの安定性、スピードの速さはENZO2よりも
抜群です。ただ、その挙動が少しだけわかりづらい感じですかね。

DSCN2575.jpg

ということで初日はトップをとったものの、2日目
コンディションは弱くなったものの、装備を変えずにフライト。
グライダーが「重い重い」と泣き言を言っているように全然上がらん。

他の人たちはコンディションみて装備を軽くしていたのですが、
これも敢えて重くしてみたもののやっぱり失敗。

DSCN2573.jpg

弱い上昇に粘って粘って粘ってなんとかスタートに間に合って、ようやく先頭にたてたとき、
気合入れすぎてさらにスピードアップして高度を失い自滅。

総合成績は残念な結果に・・・・。

DSCN2574.jpg

成績を出せなくて自分に情けなさを感じましたが、
自分の飛びにまた戻ってきた感覚はあります。

ここから一昨年に戻していきます。
まずはそこから。





3月18〜20日は九州の大会に参加します
九州でのフライトは初めて(モーターでは一度とびましたが。)
楽しみです。
続きを読む
posted by Yoshiki at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月01日

大会最終日からの帰国

大会最終日

私のズタボロになってしまった愛機のことを聞いたパイロット仲間の多くが、
グライダーの貸し出しを申し出てくれました。
仲間っていうのは、競い合っていても気持ちがいいものです。

その中でも、やはりパフォーマンスが気になっていたところ、
ブラジルの友人(彼は選手ではなく、スタッフをしていた)が、
ほとんど新品に近いグライダーを貸してくれることになり、それをありがたく使わせてもらうことにしました。


白黒のシンプルな奴です。
グライダーは同じものでもほんの少しですが、やっぱり癖が違います。
普通に乗っていてもあまり感じませんが、レースで特にフルスピードで飛んでたりするとその差が感じられます。
私のいいままで使っていたものは、フルアクセルしているとき、特に右の翼が急に潰れるといった失速傾向があったのですが、
この機体はそれよりも若干のしなりがあって、ただ、それよりは少ないものの、両翼の端っこが最高速時安定しない感じです。
なんというか、少し、今までよりも固い感じといいますか・・・・。

まぁ、同じ機体なので、本当に少しの差なのですが。

それはそうとして、「今日の日を飛べる」ということがこの上なく嬉しいと感じたのです。
今回の大会、私のワールドカップ大会歴でも1番と言っていいほど悪い成績です。
日本に帰るのが嫌になるほど・・・。
応援してくださっている方々になんといっていいのか、ただただ申し訳ない結果です。

ですが、最終日まできっちり戦って帰ろうという気持ちで最終日のフライトに行きました。


大会最終日

私のズタボロになってしまった愛機のことを聞いたパイロット仲間の多くが、
グライダーの貸し出しを申し出てくれました。
仲間っていうのは、競い合っていても気持ちがいいものです。

その中でも、やはりパフォーマンスが気になっていたところ、
ブラジルの友人(彼は選手ではなく、スタッフをしていた)が、
ほとんど新品に近いグライダーを貸してくれることになり、それをありがたく使わせてもらうことにしました。

DSCN2384.jpg

白黒のシンプルな奴です。
グライダーは同じものでもほんの少しですが、やっぱり癖が違います。
普通に乗っていてもあまり感じませんが、レースで特にフルスピードで飛んでたりするとその差が感じられます。
私のいいままで使っていたものは、フルアクセルしているとき、特に右の翼が急に潰れるといった失速傾向があったのですが、
この機体はそれよりも若干のしなりがあって、ただ、それよりは少ないものの、両翼の端っこが最高速時安定しない感じです。
なんというか、少し、今までよりも固い感じといいますか・・・・。

まぁ、同じ機体なので、本当に少しの差なのですが。

それはそうとして、「今日の日を飛べる」ということがこの上なく嬉しいと感じたのです。
今回の大会、私のワールドカップ大会歴でも1番と言っていいほど悪い成績です。
日本に帰るのが嫌になるほど・・・。
応援してくださっている方々になんといっていいのか、ただただ申し訳ない結果です。

ですが、最終日まできっちり戦って帰ろうという気持ちで最終日のフライトに行きました。

DSCN2385.jpg

どうやら最後の3日間は、雨が降らずに徐々に乾燥してきて、サーマルが根元から強くなってきていたらしく、
私の普段のような突っ走ったトビをして言っても、リズムがとりやすくなっていたようです。

DSCN2394.jpg

ただ、ところどころ弱くなるサーマルの区間は、やはりその前までの日を思い出してしまい、思い切って突っ込むことができません。
もう私は失うものがなくても、それでも最終日はしっかりゴールしていきたいと、そうでないと次に進めないと思って飛んでいました。

この日トップを取ったマキシム・ピノは私と同じように全体の成績が悪かったがゆえに、思いっきり一人で先行した飛びをして、
彼の若い勢いと考え方の違いに尊敬の念と、やはり若さを見た気持ちになりました。

DSCN2390.jpg

試合はこの日、私はトップの集団で飛び続け、
最後はコースを身長に選ぶがゆえに、最終的にゴールい近づけば近づくほど高くなり、
ゴールを切った時点で1000mもの高度を残して最後のレースを終えました。

DSCN2396.jpg

バラダレスの街をしっかり目に焼き付け、悔しい今回の大会は幕を閉じました。

セレモニー前にいつもの3人で夕食を食べに行くと、
シャルはなんだかもう満面の笑顔

DSCN2417.jpg

それもそう。彼は今回総合で3位。そして・・・・

今回、女性では日本人でフランスチームの私の姉としたっている聖子選手が優勝

DSCN2434.jpg

そして総合はイタリアのアーロンが優勝を飾りました。

DSCN2440.jpg

そのまま夜は飲み会に!!

DSCN2453.jpg


そうして夜はふけ・・・・・・・
深夜2時にバスに搭乗。

帰国の路へと着いたのです。
が、このバスがまた寝にくい、そして死ぬほどクーラーをかけるので寒すぎる・・・・・。

5時間乗ってほとんど寝れずにビトリアへ。

しすてそこから友人マーク、そしてその彼女と3人でしばしの休みを満喫。

DSCN2455.jpg

レンタカーを借りて

DSCN2469.jpg


海へ

DSCN2457.jpg


そしてドイツ人対日本人

DSCN2510.jpg

最後は友情を確かめる!

DSCN2512.jpg

こうして長いスーパーファイナルは終了しました。

この先携帯電話がなくなるというトラブルが発生し、
現在も大変不便なことになっていますが、
それ以外は無事に日本へ。

応援していただいた皆さんには本当に申し訳ない結果でした。
この悔しさと無念は、2017シーズン、必ず借りを返していきます。

ですからどうぞこれからも応援よろしくお願いいたします!!!
続きを読む
posted by Yoshiki at 20:05| Comment(1) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月28日

その時に起きたこと

それまでのこの日のタスクは充実していた。
スタートが大きく出遅れ、少数の集団電でトップとは違うコースを通っていたのだが、
そのグループが、世界のトップクラスのパイロット、シャル、ジュリアン、フランシスコと私の4機。
これはいい。

すごいスピード感で、遅れたトップグループに別ルートで一気に追いつく。
これが前半戦。

次のターンポイントを取った時にはトップグループに追いつき、
一気にその先頭にとりつく。

s_DSCN2376.JPG

ここで高度は2000mと、日に日に最高高度が上がっていくサーマルに乗って先に進む。

そしてそこにこの日の落とし穴があった。

そのパイロットは私と同じサーマルにいた。
しかし、私より100m近く高いところにいたらしい。
旋回して上昇している私には視認が難しいとこにいた。

そのパイロットはサーマルに弾かれたと同時にグライダーがコラップス(翼が潰れて、翼の端っこがラインに巻き付いてしまう状態)
になり、何を思ったか、サーマルを出ずに治そうとした。結果グライダーは残った翼がスピードを増し、それに驚いたパイロットは
コントロールして今度はストールに入れる。

同高度、または近くにいたパイロットは翼がつぶれたそのグライダーを視認して当然逃げた。
しかし、低いとこから強いサーマルにグライダーをフルバンクさせている状態の私にそれは気づきようもなかった。

それに気が付いたのはそのインパクトから1秒前。
「あ!」そこから何かを考える前にパイロットの体は私のグライダを裂いていた。

バン!ブチブチブチ!!!

破裂音

「突っ込まれた」 「フリーフォールになる」 「グライダーは回復不能状態だ」
「レスキュー」 「回転するか?」 
そんな思いが一瞬のうちに頭によぎる。

一瞬浮いてそのあとフリーフォールになり、そのあとすぐに裂けたグライダーが生き返り振り回されるように猛烈に回転。
右手のレスキューはだめだ。
左手のレスキューに手を伸ばす。

頭はすごく冷静。

グライダーが回転してるが、何とかフリーフォールにならずに済んだ。
レスキューを投げる。

なかなか開かない。
自分の回転に巻き込まれている。

ポンピングの要領でレスキューを引っ張る。
ダメなら二つ目。
右手は再びレスキュートグル(緊急パラシュートを引き抜くためのハンドル)を握る。

開いた。

グライダーは3つに裂けていた。

地上からは1800m以上。
後はレスキューパラシュートに任せて沈下するだけ。

ぶつかった奴もレスキューを開いたようだ。
距離はあるが落ちていくのが見える。

見上げると、今まで一緒に飛んでいたトップ集団が高いところで旋回している。
裂けたグライダーがくるくるとその場を回りながら、レスキューパラシュートに絡みつこうとする。

最悪、もう一方も投げることを考えておく。

地上を見下ろす。
どこに降りるかは決めることができない。

s_DSCN2381.JPG

木、岩、草原、草地、広がっている景色。
ケガをしないように軽く体をぶらぶらと振って硬くならないようにしておく。

そして、降りたのは牛のいる草地だった。
これはラッキーだった。

衝撃も強くなく、体の力を抜いて転がらる。
無傷。

ほっと息を吐く。

考えていたのは自分の体のチェックと、無線で無事を伝えること。
そしてハーネスを取ってグライダーを見てみる。

裂けたENZO2.jpg

今まで散々いろいろな空を一緒に飛んできた相棒が無残な姿になってしまった。

ただ、体もほかのハーネスやらレスキューやらは無事。
不幸中の幸いとはこのことか。

突っ込んできたパイロットはまだ若いパイロット。
「本当に申し訳ない」と謝ってきた。

俺が殴り掛かるとでも思ったのかオドオドとしてショックを受けているようだった。

「仕方ない。俺も君も怪我がなかったのが一番だろ?」
そう答えるしかなかった。

ここにきて調子もよくなってきた(とはいっても上位入賞はできないのだけれど)ところだっただけに、
もう何か悪いものを出し切っているような気がする。
一緒に飛んでいたグループはそのままトップゴールしていた。

わかってる。体が無事でケガ一つしていないことがどんなにラッキーかを。
それでもやっぱり悔しい。

今回の大会、一つもこれといった成績を出していない。
だから悔しい。

回収された後、多くのトップパイロットたちが声をかけてくれた。
そして、明日の最終日に飛ぶグライダーの提供を申し出てくれた多くの仲間に感謝。

明日は最終日。
最後のフライトを思いっきり飛んできます。
posted by Yoshiki at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 競技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ERUK ロゴ.png